登山にコンパスは必要?

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登山の本やサイトを見ていると、登山の携行品には必ず地図とコンパスが書かれている。

さすがに地図はほとんどの人が持って行くと思うが、コンパスを持って行かない人は結構いるのではないだろうか?

そういう自分も、ガーミンのGPSを携行していることを理由にして、コンパスを持って行かないことがよくあった。

結論から言うと、やはりコンパスは常に携行すべきだ。

しかし、実際に毎回登山にコンパスが必要なのかと問われると、それはケースバイケースだと思う。

 

例えば、地図の点線ルート(バリエーションルート)を登るときなどは絶対に必要だ。

奥多摩などの、あまりメジャーではない低山を登るときも必要だ。

一方、高尾山1号路などの人も多く案内もしっかりしているルートを登るときなどは必要ないだろう。 

なので実際は、登る山やルートによってコンパスの必要性は変わってくるのだ。

しかし、道迷いによる山岳遭難が増えているのも事実であり、コンパスを使う習慣を身に着けさせ、登山者に注意を促すという意味でも、登山関係の本やインターネットサイトでは「必ず携行するように」と書かれているのだと思う。

個人的にも、コンパスが必要なさそうな山やルートであったとしても、コンパスを持って行く癖をつけておくのはとてもいいことだと思う。

 

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1 コンパスの種類

一言にコンパスと言っても、様々な種類がある。 

簡単にそれぞれのコンパスの特徴を説明していく。

レンザティックコンパス

レンザティックコンパス

レンザティックコンパスは、軍隊で用いられているコンパス。

ミルという単位で、かなり正確な方角を測ることができる。

しかし登山に関して言えば、そこまで正確な方角を測ることは求められない。

また、重くて使い方が難しいので、初心者にはお勧めできない。

上級者や、自衛隊上がりのマニアックな方向けのコンパス。

ドライ式コンパス

ドライ式コンパス

針が入っているカプセルケース内に空気が充填されているコンパス。

抵抗が少ないため、針の動きは早いのが特徴だが、針が安定するまで時間がかかるため、正確な方角が測りづらい。

また、手のひらに置いて使う場合は、ちょっとした手の揺れで針が動いてしまうので登山では使いづらい

リストコンパス

リストコンパス

腕時計に装着できる。カプセルケース内はオイルが充填されている。

一見すると便利そうではあるが、腕時計のベルトが金属製である場合は、特に注意が必要だ。

時計の金属パーツの磁気帯びの影響で針が誤作動を起こしてしまう。

磁気帯びの例

また、コンパス本体が小さいため見づらく、方角が大雑把すぎるのもよくない。

ベースプレートコンパス

初心者で特にこだわりない場合は、登山用品店で普通に売っている、ベースプレートコンパスを選ぶのがいいだろう。

SILVAのベースプレートコンパス(2000円)

ベースプレートコンパスは、値段は一般的なもので2000円~3500円くらいだ。

500円くらいで買えそうであるが、実は結構高い。

ベースプレートコンパスも、カプセルの中はオイルが充填されているので針の動きは安定している。

そして、このSILVAというスウェーデンのメーカーのコンパスが世界的にも普及しているようだ。

    

2 コンパスを使おう

コンパスを持っていても使わなければ意味がない。

GPSに頼るのは悪いことではないが、せっかくなので積極的にコンパスを使ってみよう。

次の項目では、登山の道中でコンパスが活躍するポイントを紹介しよう。

シーン1 駅やバス停から登山口まで

駅やバス停から登山口までは、基本的に道路や林道を歩いて登山口まで行くことになる。

しかしマイナーな山の場合は、登山口までの案内が少ない場合が多いのだ。

駅やバス停付近は基本的にスマホも電波が入るので、グーグルマップで行き先を確認するのも有りだが、あらかじめ駅やバス停から登山口までの方角を調べておき、駅やバス停についたらコンパスで登山口の方角を確認するのがベストだ。

経験上、駅の場合は線路を目印にすれば地図で方角を確認することは割と簡単だが、バス停の場合は、道路を目印にして地図で方角を確認することは結構難しく、北がどっちかさえが分からないことも多い。

そのようなときも、コンパス1つあれば一発で進むべき方向や道が分かる。

シーン2 地図にない分岐点・複雑な分岐点

分岐点はとても道に迷いやすいポイントだ。

地図上ではずっと1本道のはずのなのに、地図にない分かれ道がある、なんてことはよくある。

特に奥多摩の低山では割と多い。

林業用の道であったり、古い登山道であったりと理由は様々だが、中途半端に道ができているのでどっちに行くべきか非常に迷う。

もちろん看板の案内がある場合もあるが、看板が壊れたり、文字が消えたりして分からなくなっている場合も少なくない。

逆に案内はきちんとあるものの、分岐が多すぎてどっちに行けばよいのか分からないこともある。

特に、複数の道が同じ目的地を示している場合は、自分が計画を立てていたルートはどのルートなのか、コンパスできちんと方角を確認しておく必要がある。

シーン3 山頂で周囲の山を確認するとき

山頂は、天気が良ければ周囲の山々が非常によく見える。

しかし、どの山がなんという名前の山か分からないというのでは、せっかく登った山頂での楽しみも半減だ。

せめて、100名山の山くらいは地図とコンパスで判読したいところだ

 

以上の3つが私が主にコンパスを使用するシチュエーションだ。

コンパスを使う前提として、そもそも地図上の自分の居場所が分かっていなければならない。

駅やバス停など、分かりやすい目印があるところであればすぐにわかるが、そうでない場合はどうだろうか。

次は、地図で自分の位置を確認する方法を紹介する。

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