生まれてくるインコは何色?セキセイインコの遺伝①

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さあ、これからセキセイインコの色の遺伝について学んでいこう!

よろしくピ。

まず、セキセイインコは緑系と青系の2つに分けることができるんだ。

あれれ?でもボクの友達に全身黄色のコがいるよ?

黄色のインコは緑系に分類される。同様に、全身真っ白のインコもいるが、そいつは青系だな!

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緑系と青系

セキセイインコは、カラーバリエーションがとっても豊富です。

緑色黄色青色レインボーなんて呼ばれる種類もいますが、大きく分けると、緑系青系に分けることができます。

この様々な色は、カロチノイドメラニンという2つの物質によるものであり、カロチノイドだけを持ったインコは黄色メラニンだけをもったインコは青色になります。

そして、カロチノイドメラニン両方持っているインコが緑色のインコになります。(黄色と青色を混ぜ合わせると、緑色になりますよね。)

また、羽の黒い模様はメラニンによるものです。

 

色の系統が2種類あることは、よくわかったピ。

それじゃあ、緑系のインコと青系のインコから生まれた子はどっち系の色になるの?

それはちょっと難しい質問だ。

基本的に親インコのさらに親のインコの色の系統がわからないと、子の色は緑系か青系か判断できないんだ。

基本的にってことは、分かる場合もあるの?

そうだな。

それは、両親がともに青系だった場合だ。

この場合のみ、子は必ず青系の子が生まれるぞ。

じゃあ、緑系と緑系の両親から、青系の子が生まれることもあるっていうこと?

なんだか不思議だね。

実はそうなんだ!

よし、じゃあ次はそこのところについて説明しよう!

先ほど説明した、カロチノイドメラニンについては、ここでは一旦忘れてくれ!

優性遺伝と劣性遺伝

(※2017年9月より、日本遺伝学会は優性を「顕性」、劣性を「潜性」という表現に変更しています)

 

子は、両親から一つずつ色の遺伝子を受け継ぎます。

なので、緑系の親と青系の親から生まれた子は、緑系の色の遺伝子青系の色の遺伝子をそれぞれの親から受け継ぎます。

それでは、緑系の遺伝子青系の遺伝子両方を親から受け継いだ子は、緑系青系どちらの色になるのでしょうか。

答えは緑系です。

セキセイインコの場合、緑系と青系とでは、緑系の遺伝子が優性遺伝で、青系の遺伝子が劣性遺伝になります。

なので、緑系と青系の遺伝子を両方を持っている場合は緑系の遺伝子が勝ってしまうのです。

この法則を、優性の法則(メンデルの法則)と言います。

これは、とても大切な法則です。

緑系の遺伝子が一つでもあれば、緑系のインコになってしまうので、青系のインコは青系の遺伝子しか持っていないことになります。

 

あれれ?

じゃあ、親のどちらかが緑系だった場合、生まれてくる子は必ず緑系になるんじゃないの?

いい質問だ!

単純に考えればそうなりそうだが、上の図の「」のように、緑系だけど青系の遺伝子を隠し持っているインコが親の場合、話が複雑になってくるんだ。

??なんだかよくわからなくなってきたよ。

先ほど、子は両方の親から一つずつ遺伝子を受け継ぐと説明しました。

それでは、親が緑系青系両方の遺伝子を持っている場合はどうなるでしょうか。

その場合、優性の法則により見た目の色は緑系ですが、実は青系の遺伝子を隠し持っているということになります。

劣性の遺伝子を隠し持っている個体を、専門用語でスプリットといいます。)

ここで具体的な例を挙げてみます。

例えば、父親がスプリットの緑系(見た目は緑だが青の遺伝子も持っている)、母親が青系(青の遺伝子のみ持っている)の場合について考えてみましょう。

この場合、子が親から受け継ぐ遺伝子の組み合わせは次の4通りが考えられます。

緑系と青系の両方の遺伝子を持っている子は、優性の法則により緑系になります。

よって、生まれてくる子は、スプリットの緑系(見た目は緑だが青の遺伝子も持っている)が2分の1青系(青の遺伝子のみを持っている)が2分の1の確率で生まれてくる、ということになります。

 

次に、両親がともにスプリットの緑系(見た目は緑だが青の遺伝子も持っている)の場合を考えてみましょう。

この場合の子が受け継ぐ遺伝子の組み合わせは、以下の図のようになります。

両親がともに緑系であるにもかかわらず、なんと4分の1の確率で青系の子が生まれてきます。

このように、生まれてくる子の色を予測するには、まずが持っている遺伝子の情報を知っている必要があるのです。

そして、その親の遺伝子の情報を知るには、その親のさらに親の遺伝子の情報が分かっていなければなりません。

これが、生まれてくる子の色を予測することが難しい理由のひとつです。

ただし、前述のとおり青系の子が生まれてきて欲しい場合は、必ず両親とも青系のインコにするようにしましょう。

 

色の遺伝については分かったかな?

優性の法則はとっても大事で、この考え方が遺伝の基本になってくるぞ!

うん、よくわかったピ。ボクもたくさんの先祖の遺伝子を受け継いでるんだね。

何色の子が生まれてくるかワクワクしながら待つのも、楽しみの一つだね!

 

次回→ルチノー、アルビノはメスが多い?セキセイインコの遺伝②

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