ドローンの国家資格(一等無人航空機操縦士・二等無人航空機操縦士)について簡単に説明するよ。

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2022年12月5日からドローン免許の国家資格制度が始まりました。

ここでは、ドローンの国家資格を取るメリットと、一等無人航空機操縦士・二等無人航空機操縦士の違いについて説明します。

 

まず、ドローンの国家資格には一等無人航空機操縦士・二等無人航空機操縦士がありますが、一等無人航空機操縦士の方が格上です。

そのため、取得のハードルも高くなっています。

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いまのところ、国家資格を取得するメリットはない(2023年2月現在)

※2023年3月13日、ACSLの「PF2-CAT3」というドローンが第一種型式認証書を日本で初めて取得したようです。この機体と、一等無人航空機操縦士の国家資格があれば、レベル4の飛行が可能となりました。

 

いきなり本末転倒な内容ですが、この国家資格は、機体認証を受けたドローンを飛行させる場合に、様々なメリットがあるよ、というものです。

2023年2月現在、機体認証を受けたドローンは存在しませんので、残念ながら一等無人航空機操縦士・二等無人航空機操縦士ともに国家資格は何の役にも立ちません

(言葉が似てるいので間違えやすいですが、機体認証機体登録はまったくの別物です。)

では、機体認証を受ければいいじゃないかと思われますが、これはドローンの設計者メーカーが、その製品の安全性を国に認めてもらうものなので、自作でドローンを作ったとかいう場合を除き、個人での申請は現実的ではありません。

なので、国家資格を取得したところで、そのメリットを受けることは今の段階ではできないのです。

 

ただ、今後機体認証を受けたドローンが普及するようになれば、たくさんのメリットを受けることができます。

以下は、近い将来機体認証を受けたドローンが登場した場合に、国家資格があるとどのようなメリットがあるかを説明したいと思います。

二等無人航空機操縦士のメリット

第二種機体認証を受けたドローンを飛行させる場合、二等無人航空機操縦士以上の資格を持っていると、一部の特定飛行の手続きを省略または簡略化することができます

特定飛行とは、以下の条件を一つでも満たす飛行のことです。

(飛行可能な場所についての詳細はこちら

(飛行の方法についての詳細はこちら

 

ドローンをこの「特定飛行」で飛行させる場合は、個別の許可・承認が必要になります。

適切な許可・承認を受けずにドローンを特定飛行させた場合は、50万円以下の罰金に科せられます。

 

この「特定飛行」は、実は国家資格がなくても、個別に許可・承認を受ければ、誰でも行うことができます。

しかし、二等無人航空機操縦士の資格を持っていることで、この「特定飛行」に必要な手続きを簡略化もしくは省略することができるのです。

これが、二等無人航空機操縦士のメリットです。

 

もう少し具体的に説明します。

第二種機体認証を受けたドロ―ンを飛ばす場合、二等無人航空機操縦士以上の国家資格を持っていると、立ち入り禁止措置を講じたうえで、特定飛行の内、DIDでの飛行、夜間飛行、目視外飛行、人・物件との距離が30m未満の飛行については、事前の許可・承認の手続きが省略されます。

それ以外の特定飛行については、従来通り許可・承認の手続きが必要ですが、一部手続きが簡略化されます。

ただし、先ほども述べた通り、現状ではまだ第二種機体認証を受けているドローンは存在しないので、二等無人航空機操縦士を取得しても、残念ながらいまのところこのメリットを享受することはできません。

一等無人航空機操縦士のメリット

第一種機体認証を受けたドローンを飛行させる場合、一等無人航空機操縦士の資格を持っていると、有人地帯(=立ち入り禁止措置を講じていない場所)での補助者なし・目視外の飛行が可能となります。

この有人地帯での補助者なし・目視外の飛行は、一等無人航空機操縦士の資格保持者しかできない飛行であり、主に物流で活躍すると言われています。

いままでは禁止されていた形態の飛行が、国家資格を取得することで可能となり、これが今回の国家資格制度の一番のメリットです。

将来的に、ドローンを物流で活用する予定のある場合は、この一等無人航空機操縦士が必須であると言えます。

一等無人航空機操縦士では、このような飛行も可能となる

ただ、現在は第一種機体認証を受けているドローンが存在しないので、この有人地帯での補助者なし・目視外の飛行は今はまだ実現できません。

 

今回は、新しく国家資格化されたドローンの2種類の資格について解説しました。

今のところ、国家資格を取得する大きなメリットは残念ながらありません。

しかし、既に機体認証を申請済み(申請から認証まではかなり時間がかかるようです)のメーカーもあるようなので、近い将来、きっとこの資格が役に立つ日が来るでしょう。

※2023年3月13日、ACSLの「PF2-CAT3」というドローンが第一種型式認証書を日本で初めて取得ました。この機体と、一等無人航空機操縦士の国家資格があれば、レベル4の飛行が可能となりました。

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